ストレス時の対処方法
2020年06月13日
物理的・環境的ストレスの場合
物理的・環境的ストレスとは、寒暖、多湿、台風などの天候変化や事故での怪我、冷えや悪臭や騒音、満員電車での通勤など、物理的環境的な要因が起こすストレスです。
物理的・環境的ストレスの特徴の一つは、初期ダメージが急激なことです。
例えば、車を運転していて間一髪事故を回避したときなど、事故後も動機や過呼吸や脱力などが続きます。でも、それは時間が経つにつれて小さくなり、消えていきます。
もう一つの特徴は、ストレスの強度が高くなければ、脳は徐々にそのストレス原因に慣れていくことです。
ただ、このなれは脳が感じるストレスの程度が下がる、ということにすぎず、物理的環境的ストレスを放置することはさらに深刻に身体を蝕んでいくことになります。これが「疲労」を蓄積させる原因となります。ストレスを感じにくくなるために無理を重ねてしまうのです。
このような物理的・環境的ストレスへの対策は、まず休むことがいちばんです。身体を休め、回復させればストレスによるダメージが潮が引くようにひいていきます。これをしないで繰り返し物理的・環境的ストレスにさらされつづけると、それは慢性疲労という身体中枢の機能不全に移行します。
心理的ストレスの場合
心理的ストレスは、物理的・環境的ストレスとは違い、どちらかといえば初期ストレスは小さく、それが繰り返されることで徐々にダメージが大きくなっていく側面があります。
そして、特に人間関係が出発点の対人関係ストレス等は、その関係から逃げ出さない限りストレスへの負荷が高まるという難点があります。
心理的ストレスは、休んでも多くの場合、解決しません。ストレスの発生源から遠ざかることが早道です。しかし、多くの方にとってこの解決策は社会的な関係性をご破産にする危険性を有していて、なかなか選択しにくいことでしょう。
その場合、”ストレスをかんじること”と、”ストレスによってからだに不具合が生じること”を分けたうえで、後者の「不具合」について対応策を考えることがストレスのダメージを少しでも小さくする秘訣だと思います。
ストレスを感じるのは仕方がない、けれどもストレスで身体が病んでしまうのは避けたい、ということです。
腸内環境改善のすすめ
心理的ストレスを感じた時、まずアプローチすべきことは、ストレス時に最も問題が発生する免疫不全を防ぐことです。やはり、免疫の要である腸内環境のケアから始めることをお勧めします。
加齢はストレスからの回復を遅らせますので、ご自分で”少し歳をとったかな”と感じている方は、ストレス時には腸内環境ケアを始めてはいかがでしょうか。
腸内環境ケアから始めることの利点は、「回復力が優れている」ことと「年齢制限がない」ことです。
「腸という臓器は、日々活発に新陳代謝を繰り返しているため、たいへん回復力に優れています。どんなに腸内環境を悪化させてしまったとしても、腸によい食事や生活習慣を続けていけば、腸のコンディションは徐々に回復していきます。」(藤田紘一郎「腸にいいことだけをやりなさい」より)
「腸内環境をよくしたり、腸内細菌を増やしたりするのに、年齢制限はありません。腸は何歳になってからでもよくしていくことができます。70代になろうとも、80代、90代になろうとも、決してあきらめることはありません。」(松生恒夫「腸の免疫力を上げれば寿命がのびる!」より)