夏の冷えは「冷え性」の証
2020年06月08日
からだの芯から冷気が抜けない
容赦ない陽光の中では暑くていられないのに、建物に入ったり、行き帰りの電車の中などでは、エアコンの冷風が身体を必要以上に冷やします。
いったん湿った雨が降ると、気温は一日で7~8℃下がることも珍しくありません。
身体システムの体温調節は目まぐるしく働いて私たちの正常な身体を維持するために尽くし、帰宅してほっと一息つくとたくさん動き回ったわけでもないのにぐったり疲れている自分に気づくことがあります。
冷え性は病気です
そして、いつしか、エアコンの効いた室内に入るだけで、寒気を感じたりするようになるのです。しかも、室外に出ると身体の表面は暑いのに、からだの芯から冷気が抜けない・・・、そんな不快感に襲われる方も出てくる季節がそこまで近づいてきています。
こうした夏の「冷え」に特有な症状は、実は見逃せない病状としての「冷え性」の証です。「冷え性」はれっきとした病気です。しっかり対策をすることが今後の人生に欠かせません。
また、これほど辛い「冷え性」でなくても、からだが不自然な冷気で不快感を感じる経験をしたことはありませんか?
腸内から温める「冷え性」の根本治療
人のからだは自分の内蔵を同じペースで動かし続けるために、からだの芯の体温を常に37℃くらいに保ち続けることがとても重要です。これは生死にかかわることなのです。
それだけ「温かさ」という感覚は人にとってかけがえのない快感となり、心底からホッと安心して気持ちが和んでしまうのです。ほっこりする幸せな感じです。
腸内環境を整えるとき、腸内温度もまた重要なファクターとなります。「冷え性」や「夏の冷え」が、からだ(とりわけ腸内微生物や免疫細胞)に大きな影響を及ぼしているのです。
冷えは血行を悪くしますから、当然身体の隅々まで十分な栄養が届かなくなり、身体内部の機能のみならず、肌の代謝も遅れ、肌のくすみ、シミの定着につながります。そして、皮膚のバリアゾーンももろくなっていきます。
冷えは様々な意味で、その人が本来持っている思考力から身体機能、健康に至るまであらゆる生命機能を低下させる重大要因のひとつといえます。
各人ができる限りの冷え対策をこころがけ、いきいきと自分らしく生きられるようにしたいものです。