一覧に戻る

鍋大国日本の鍋料理 その5

きりたんぽ鍋

秋田県北部の郷土料理でマタギ(猟師)料理が起源というい説では、山から帰ったマタギが残したにぎり飯を潰し、棒につけて焼き、獲物の山鳥や山菜、キノコとともに鍋で煮て食べたのがはじまりとされています。

 

ところが、当の阿仁町(現在の北秋田市)のマタギは、その起源を否定しています。マタギにとって米は手の届かない高級食材で冬に米が食える身分なら危険を冒して冬山に登らない、という理由からの反論です。

 

由来はさておき、きりたんぽ鍋は鶏(比内地鶏)のガラでとった出汁をベースに濃い口醤油、酒と砂糖(又はみりん)で醤油ベースのスープを作ります。具材はゴボウ、鶏肉、マイタケ、ネギ、たんぽ(切る前の呼び名)、セリの6種類が基本の材料で、白菜や魚肉、ニンジン、シイタケをいれるのは味が変わるので邪道ともいわれます。

 

比内地鶏がなくとも、ブロイラーの鶏ガラ、もも肉、鶏皮、ネクタイ(首の肉)で良い味が出るそうです。