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鍋大国日本の鍋料理 その4

博多水炊き

九州の博多では、皮や骨付き鶏肉(主にもも肉)のぶつ切りを用い、鶏肉や骨からでる旨味を生かし、水から煮立たせるものを「水炊き」と呼んでいます。先に手羽先だけで1時間ほど出汁を取り、その後、もも肉を加えて煮る方が旨味が出るそうです。

 

鶏肉の他に入れる具は、鶏肉団子、キャベツ、春菊、シイタケ、ネギ、豆腐などで、これら以外に煮汁に味を付けることは基本的にはしないで、小皿にダイダイを絞ったつけだれ、ポン酢、柚子胡椒などを入れて味を付けて食べます。

 

煮汁に味を付けていないため、煮詰まって濃くなりすぎる心配がなく、白菜よりも水分が少ないキャベツを使うことで旨味がよく出ます。

 

また、家庭によっては高菜漬を加える場合もあります。また、最後の締めとして素麺を加えて煮る「地獄炊き」というい食べ方もあります。

 

「地獄炊き」とは、この鍋の素麺を食べた旅人が「しごく美味しい」と褒めたのを「じごく美味しい」と聞き間違えたのが由来とか。