偏った食事は免疫力を低下させる

2020年04月13日

3大栄養素をバランスよく摂る

免疫力が落ちる原因の一つは、偏った食生活です。

なぜなら、免疫の担い手である樹状細胞やマクロファージ、リンパ球などは、タンパク質や脂質などからできているため、食事の影響を大きく受けやすいのです。

タンパク質や脂質は、細胞をつくるもととなる重要な栄養素で、体を動かす主なエネルギー源となる糖質（炭水化物）とあわせて、3大栄養素と呼ばれています。

筋肉、臓器、酵素、ホルモン、免役抗体などの原料になる栄養素。

タンパク質が不足すると体力や免疫力が低下します。

肉、魚、卵、大豆などに含まれます。

細胞膜や神経組織などの原料になる栄養素。

不足すると疲れやすくなったり、免疫力が低下します。

バター、肉、魚、木の実などに含まれます。

体や脳を動かすための主なエネルギー源。

摂りすぎると血糖値が乱高下して自律神経が乱れるので注意が必要です。

ご飯、パン、麺、砂糖などに含まれます。

3大栄養素の代謝がスムーズに行われるためには、ビタミンやミネラルが必要です。

ほとんどの栄養素は単独では力を発揮することができません。

バランスのよい食生活とは、これらが過不足なくとれていることをいいます。

現代人の食事は、動物性脂肪や加工品、精製された食品の摂取が多く、ビタミン、ミネラル、食物繊維が不足しがちです。

野菜、果物、豆類などには、ビタミンやファイトケミカルと呼ばれる抗酸化物質が含まれており、細胞を老化させ、免役の働きを弱める活性酸素を消去する働きが期待できます。

また、レバーや貝類などに含まれるミネラルには、樹状細胞やキラーT細胞、NK細胞など増殖させて免疫力を高める効果が期待できます。

3大栄養素の代謝に欠かせない栄養素。ビタミンC,E、β-カロテンは細胞の酸化を防ぐ働きを持っています。野菜、果物などに含まれます。

タンパク質、脂質、糖質の代謝を促す酵素を活性化させる栄養素。白血球を増殖させて免疫力を高める働きがあります。

食物繊維は人の消化酵素では消化できない成分なので、体の構成要素やエネルギー源にはなりません。

しかし、免役機能をつかさどる腸のコンディションを整える働きが期待できます。

消化吸収を促進したり、有害物質の排出を促す働きがあるため、第六の栄養素とも呼ばれます。

食物繊維は野菜、きのこ、海藻、芋類、豆類、果物などに含まれています。

これらを積極的に摂り入れることによって、腸の調子が整い、総合的に免疫力が高まります。