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ストレスが腸内環境に及ぼす影響

ストレスの大半は短期ストレス

あなたはこれまで、どのような環境の変化によって体調不良を起こした経験がありますか?

 

旅行・引っ越し・気温の急変・転勤・ひとり暮らしを始めて・大仕事の前の緊張で・職場の配置転換で・近所つきあいで・子供の進路のことで・試験を前にして・結婚が決まって・妊娠して・近親者が逝去して、など。

 

その時あなたはどのような体調変化を経験しましたか?

 

下痢をしたり、便秘になった経験はありませんか?

 

このような環境の変化とその後の体調変化は、すべてストレスと、そのストレスへの身体の対応によって発生します。

 

私たちが通常経験するのストレスの大半は「短期ストレス」。短期ストレスの状態は生物的には「立ち止まって休め」というサインなのです。

 

この時、体の基本システムである「免疫系」「自律神経系」「内分泌系」が連動して、短期ストレスをやり過ごすように、私たに苦しみや疲れを感じさせ、防御態勢に入ってエネルギーの出力を落とし、ストレスからの回復を待つように指示します。

短期ストレスが解消されないと長期ストレスへ移行する

ところが、短期ストレスをうまくやり過ごせないと、ストレスは「長期ストレス」へと移行してしまいます。

 

長期ストレスの特徴は、痛み・疲れ・苦しみを感じさせないように麻酔状態に入ることです。

 

この状態で免疫系は内分泌系の放出するステロイドホルモンで機能停止してしまいます。

 

免疫系、自律神経系、内分泌系がバラバラに活動して、体は機能不全状態に陥り、あたかもブレーキを踏みながらアクセルを吹かすようにして走るのです。

短期ストレス時の腸内環境について

便通変化は短期ストレス発生後(約3時間以内)から始まります。

 

まず自律神経が緊張状態を起こすので、下痢(急性放出)または便秘(蠕動停止)が始まります。

 

次に、緊張状態に対応するための様々な物質が胃や十二指腸、小腸で分泌され、腸管に放出されてきます。

 

この結果、このような分泌物を好む少数派の日和見菌が急激に増殖し始めます。

 

これらの日和見菌が作り出す物質に免疫細胞が反応し、緊張状態が全身に及びます。

長期ストレス時の腸内環境について

下痢、または便秘の継続で腸内環境は変化していきます。

 

特に問題なのは便秘で、本来排出されていくタンパク質の残存物が大腸内に滞留することで、これらを好む悪玉菌が有毒物質を作り、乳酸菌やビフィズス菌を殺してしまいます。

 

これによって免疫細胞は、情報取得が困難になり、からだへの侵入者やガン細胞の増殖や日和見菌の活動が見過ごされていくことになります。

長期ストレスの防止方法は休むこと

このように短期ストレスは便通変化から現れやすいです。

 

下痢や便秘などの便通異常が始まったら、とにかく休んで、一息つくことです。

 

休む決断がつけられるかどうか、それだけがストレスの長期化を防ぐ方法です。

 

短期ストレスの段階では、まだ免疫系は正常に活動しています。

 

むしろ、たまに短期ストレスが起きたほうが、免疫系にとどまらず自律神経も内分泌も機能活性化が起こり、長持ちするようです。

 

ですから、短期ストレスを起こさないようにする必要はありません。ただし、個人個人自分のストレスのシグナルを知ることが大切です。

長期ストレスからの脱出方法は腸内環境の改善から

一旦長期ストレスに入ってしまったら、それは体調不良では収まらないことが多くなります。

 

自己免疫疾患やガン(加齢によるもの以外)は、ほぼこのような長期ストレスが引き起こすものですし、痛風や糖尿などの内分泌障害や抑うつや統合失調なども長期ストレスの産物です。

 

そしてある時期からアルツハイマーやパーキンソン病や老人性痴呆が発症するのも、長期ストレスによる後遺症が影響している可能性もあります。

 

長期ストレスはストレス期間と同じだけ時間をかけなければ、そのダメージを癒せないかもしれません。

 

長く休み、体の自律的な回復を待つというのが、長期ストレスのいちばんの対処法です。

 

ゆっくり時間をかけて、腸内環境をもう一度整えましょう。

 

そのために、食事の内容は野菜・食物繊維・発酵食品を柱とし、腸内細菌を育てていく以外ありません。

 

これが日課になれば、心も必ずそれについて行きます。腸を丁寧に扱うことがストレスから心を開放していくことになります。