栄養と免疫の関係について
2015年07月02日
免疫力を高める栄養素
免疫力は栄養と密接な関係があります。
免疫力は摂取する栄養素の影響を受けやすいからです。
このページでは免疫力と栄養について簡単に説明させていただきます。
「人はなぜ病気になるのか?」
臨床の現場で多くの患者さんと出会い、食事の大切さに気づいた女性医師がいらっしゃいます。
様々な病気に苦しむ患者さんを「食事」の改善・指導で健康に導いてきたことで有名な佐藤和子さんです。
「そこで明らかになったことは、『心』と『栄養』のいずれか、もしくは両方に問題がある場合、病気になってしまうという事実でした。ほとんどの人が栄養の過不足が問題となっていました」 *『「正しい食生活」でつくる健康』(モラロジー研究所)より抜粋
人が健康に生きていくためには、『心』のバランスと『栄養』のバランスがとれていることが重要であり、このどちらかのバランスが崩れた時には、様々な病気が発症する、というのは、私たちの実感でもそのとおりです。
ところで、人のからだに必要な栄養素を、佐藤和子先生は以下のように順位づけておられます。
- 1位/タンパク質
- 2位/カリウム
- 3位/ビタミンC
- 4位/鉄
- 5位/ナイアシン、ビタミンD
- 6位/ビタミンB1、B2、A、カルシウム、リン、食物繊維
- 7位/炭水化物、脂質、エネルギー
免疫力を高めるには栄養バランスが重要
健康は「いつ、何を、どれだけ食べたか」によって左右されます。
毎食均等に、必要な栄養素を整えることを忘れないでください。
ざっくりと言うと、タンパク質・ミネラル(カリウム・鉄・カルシウム)・ビタミン類を必要量摂取しているかどうか、が「栄養バランス」の課題です。
ではこれら栄養素の不足がなぜ病気をまねくのでしょうか?
確かな理由のひとつに「免疫力の低下」があります。
免疫細胞の主原料はタンパク質です。
また、タンパク質を加工して免疫細胞を作り出すプロセスに必要なのがビタミンやミネラルです。
つまり、食事の中身にタンパク質・ビタミン・ミネラルがバランス良く揃っていないと免疫細胞が減少し、免疫力である体の防衛システムも衰えるということです。
人の細胞は37兆個もあります。
それらは日々生まれ変わり、そのおよそ8割がひと月で新しいものに入れ替わるといわれます。
免疫細胞のように、緊急時に大量に生産する必要のある細胞もあります。
そのための素材はすべて食事を通して『栄養』という形で取り込まれます。
一度の食事とて疎かにすることはできません。
食事は“楽しみ”であるはるか以前に、まず生命の根源であることを忘れないでください。
食事とは栄養を体の中に取り込む行為ですので、毎食ごとに必要な栄養素を摂るよう心がけましょう。