獲得免疫とは
2015年05月28日
人が生まれてから獲得した免疫
「獲得免疫」を後天的な免疫と考えても差し支えないようです。
「獲得免疫」のわかりやすい例は、予防接種です。
予防接種で使用するワクチンは、細菌やウイルスなどの病原体の毒性を弱めた、または無毒化したものです。
そのワクチンをあらかじめ体内に取り込むことによって、からだの中にその病原体と闘う防衛システムが作られます。
これが「獲得免疫」です。
からだの中にその病原体に対抗する「獲得免疫」が作られて、病気の予防、症状の軽減、早期の回復が可能となるわけです。
獲得免疫の特徴
「獲得免疫」の特徴は、「一度かかった病気には二度とかからない」ことです。
獲得免疫の働きを説明しましょう。
- 免疫システムは、まずからだに侵入してきた病原体の情報収集・記憶を開始します。
- 次にそれらの病原体をやっつけるために戦闘能力を高めます。
- こうして病原体を駆逐したあとでも、その病原体の記憶は忘れません。
- 時を経て同じ病原体が侵入しようとしても、「獲得免疫」が素早く出動し、それらを駆逐します。
「同じ病気に二度かからない」ことは、多くの皆さんが麻疹(はしか)や水疱瘡(みずぼうそう)などで幼少期に経験しています。
このように「獲得免疫」とは、病原体の種類に応じて変化、あるいは進化する能力を持った免疫といえるでしょう。
「獲得免疫」まとめ
- もともとからだに備わっている免疫ではなく、病原体の侵入により体内に新たに作られる防衛システムのこと。
- 出会った病原体の種類により、それに打ち勝つため自分自身を変化、成長させられる能力を持った免疫であること。