七十二候の昼餉
年神さまと共に戴くお雑煮(北九州風)
所要時間:20分(出汁が揃ってから)
- 材料
- 白餅
紅白かまぼこ
鳴門巻
たけのこ水煮
鶏モモ肉
こんにゃく
ニンジン
干しシイタケ
せり
ゆず
*調味料*
出汁、醤油、ミリン、酒
(詳しい分量をお知りになりたい方は、弊社までお問い合わせください。)
この侯の名前
第六十六候(冬至末候)1月1日~1月5日
雪下麦出(ゆきわたりてむぎのびる)
旬の食材:白餅、紅白かまぼこ、セリ
雪に覆われた畑の土の中で、麦が芽を出し伸び始める時期です。
秋撒き小麦は、11月中旬~下旬に種を撒きます。師走に入って降り始めた雪が積もる頃、雪の下の麦は寒さに負けず芽を出し、雪解けを待ちます。新暦正月はそんな候から始まります。
正月とは、年神さま「歳徳神」をお迎えするお祭りです。元旦に嗜む「お屠蘇」はこの年神さまのお力を借りて、これからはじまる1年の邪気を祓う薬酒なのです。
そしてもちろんお供えするのはお餅。それを頂くお雑煮がこの候のランチメニューです(弊社は年末年始がお休みなので、暮れの最後の(27日)ランチでした)。
ヒラキのコメント
私は北海道生まれです。北海道は明治時代に日本全国から様々な出自の人が渡ってきた多文化社会なので、共通の伝統的しきたりがありませんでした。各自が移住前の土地のしきたりを引きずっていました。私の祖父は福岡県久留米市で生まれ、明治10年代に一家で屯田兵家族としてわたってきたので、正月や節句のしきたりはおそらく北九州風です。
作り方
1. 下準備(出汁)
市販のだしの素を使う場合
- ボールに一度沸騰させたお湯(カップ3・5)を入れ、干しシイタケを入れて戻す(30分程度)。
- 干しシイタケが十分に柔らかくなったら、鶏ガラスープの素(大さじ1)、カツオ出汁の素(大さじ2分の1)を加える
出汁を自前で作る場合
- 出汁(鶏ガラスープ(カップ2)、こんぶ水出汁(カップ1)、カツオ出汁(カップ1/3)、シイタケ戻し汁(カップ1/4)、を準備する。
- 鶏ガラスープ:鶏ガラ(1羽)をよく洗って深めの鍋に入れ、かぶるくらいの水を入れて火にかけ、浮いてくるあくを根気よく除く。
- 沸騰させないように弱火にし、小さな泡がぷつぷつ上がってくる状態を保って、あくをコマめに除きながら1時間ほど煮だす。
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コンブ水出汁:コンブ10cmを水カップ2に一晩漬け置く
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カツオ(削り節)出汁:水カップ2を鍋に入れて火にかけ、沸騰する前に削り節(15g)を入れて弱火にし、そのまま3分くらい加熱してから、削り節を掬い取る。
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干しシイタケの戻し汁:干しシイタケ2個を水カップ2に漬けて一晩おく。
*ヒラキの自宅では、残った出汁はジップロックに入れ、外にマジックで何の汁かわかるように書いて、冷凍させます。煮物にはこれを解凍させて使います。
2.下準備(材料揃え)
- 紅白カマボコは小口で8切れに切り落とし、更に半分に切る。鳴門巻は小口で8切れに切る
- 鶏もも肉・たけのこ・こんにゃく・干しシイタケはそれぞれ一口大に切る
- ニンジンは小口に切ってさらに線切りにする
- セリは3cm長に刻む
- ゆずは香つけ用に刻む
3. 煮汁を作る
- すべての出汁を合わせ、調味料を加えて火にかける。沸騰する前に弱火にし、鶏モモ肉を入れ、火が通ったらたけのこ・こんにゃく・かまぼこ類・しいたけを加える。
- 最後にせりを散らして火を止めて一度蓋をする。
4.餅を焼き、煮汁と具材をかける
- 煮汁が出来上がる頃を見計らって切り餅を焼き、椀に入れて煮汁と具材をかける。
- 最後に刻みゆずを2-3落として完成。