七十二候の昼餉
見た目も美しい枝豆ご飯
所要時間:45分
- 材料
- 白米
枝豆
昆布(5cmくらい)
*調味料*
塩、酒
この侯について
第三十八候(立秋次候)8月13日~8月17日
寒蟬鳴(ひぐらし なく)
旬の食材:枝豆
ヒグラシは夏の初めから終わりまで、分散して出現するのですが、盛夏のうちは朝夕だけ「カナカナ」と鳴きます。この時期昼間の気温が下がってくると、昼間も鳴くようになるので、昔の人はヒグラシを「寒蝉」と呼んだのでしょうね。ちなみに日本の蝉の仲間で一番最後(9月前半)まで鳴き続けるのは「ツクツクボウシ」です。
ヒラキのコメント
蝉を読んだ代表的な詩歌と言えば、芭蕉の“しずかさやいわにしみいるせみのこえ”、山形県山寺で詠まれました。ここで詠われている「せみのこえ」は定説ではニイニイゼミです。これに対し山形県出身の歌人斎藤茂吉は「アブラゼミだ」と異を唱え、論争になりました。1926年のことです。芭蕉がこの句を詠んだ時期が7月中旬であったこと、東北の山間部にはアブラゼミは少ないこと、“染み入る”という表現に合う鳴き方はニイニイゼミであろうこと、など定説支持の材料が多く、6年後の1932年には負けず嫌いの茂吉も「私が間違いであろう」と白旗を掲げました。
旬の枝豆の薄緑色とご飯の白さのコントラストが目に美味しい、シンプルな混ぜご飯です。その昔ヒラキの子ども時代に頻繁に登場していたグリンピースご飯とよく似ていますが、グリンピースの青臭さがご飯に移るので、ヒラキは実は苦手でした。枝豆は豆の青臭さがなく、香ばしくてご飯によく合います。
作り方
<枝豆ごはん>
- 白米は洗って少し研ぎ、普通の水加減にして昆布を入れ、酒大さじ1と塩小さじ半分を入れて30分置いてから炊く
- 枝豆はさやのまま洗って塩を振り、10分ほどおいてから硬めに茹でる
- 茹で上がった枝豆を剥き、炊き上がったごはんに混ぜ合わせる