七十二候の昼餉
色鮮やかな夏秋野菜寿司
所要時間:50分
- 材料
- 「炊き上げるもの」
米(3合)だし昆布、酒(大3)
「煮締めて混ぜるもの」
ゆでたけのこ(100g)
油揚げ(2枚)
インゲン(50g)
*調味料*
カツオ出汁(1カップ)、酒(大2)、砂糖(大2)、醤油(小1)
「下処理して混ぜ合わせるもの」
みょうが(4個)
ゴーヤ(小1本)
枝豆(豆で1カップ)
*調味料*
甘酢(酢・砂糖・水(各大2))
(合わせ酢)酢(1/3カップ)、砂糖(大2)、塩(小1)
この侯について
第四十三候(白露初候)9月8日~9月12日
草露白(そうろ しろし)
旬の食材:枝豆、ゴーヤ、ミョウガ、インゲン
草に付いた露が白く光っている様子。「露は大気中の水蒸気が冷やされてできるので、季節の変わり目など、この頃の朝夕の気温低下を感じさせる現象である」(『七十二候がまるごとわかる本』晋遊舎ムック2018)。夜露とか夜霧とかで秋への移り変わりを感じさせる詩歌は、我が国では万葉集の昔から昭和の歌謡曲、現代のJPOPに至るまで事欠きません。それだけ私たちにとって季節感を強く意識できる気候現象なのでしょうね。それは秋そのものを表す(紅葉や鱗雲のように)というよりは、“秋になっていく”という時の移ろいを感じさせる事象のような気がします。
ヒラキのコメント
山歩きをする際に、朝露というのはなかなかやっかいです。下草のある樹林帯なら雨も降っていないのにほんの10分ほど歩いただけで、衣服もザックも水浸しになるからです。山でテントを張って夜天の川が見えた朝は、必ず雨具を装着し、ザックにもカバーをかけて歩きます。それでも登山靴の中に朝露が浸みこんで、時々水抜きしなければならいのです。
枝豆やインゲンは夏から秋にかけての夏野菜ですが、秋口が一番おいしいように感じます。おそらく昼夜の寒暖差が甘みを生むからだと思います。LEEの別冊ムック『ご飯の力』で夏野菜のちらしずしを見つけた時は、とても色鮮やかなので直ぐに作ってみたくなりました。ゴーヤもきちんとした処理すると、それほど苦みが苦になりません。
作り方
<夏秋野菜寿司>
- お米はやや少なめの水加減にして、だし昆布を落とし、酒を加えて炊く
- 油揚げは熱湯をかけて油抜きし、小口に切る
- タケノコは小さな一口大に切る
- インゲンは4cmくらいに切りそろえる
- 鍋に煮締める出汁と調味料を入れて加熱し、煮立ったら油揚げとたけのことインゲンを加えて中火で汁気がなくなるまで煮詰める
- ミョウガは熱湯に30秒ほど通して水にとり、冷ましてから斜めに薄切りにし、甘酢に漬け込む
- ゴーヤは縦半分に割って綿の部分をこそげとり、小口で出来るだけ薄く切っていく。それを塩水に10分ほど漬け、しんなりしたら水気を切ってみょうがと同じく甘酢を作って漬ける
- 枝豆は茹でて莢から出しておく
- ご飯が炊き上がったら合わせ酢をかけてシャモジで切るように混ぜ、煮締めた具材を混ぜ合わせる
- 大皿に酢飯を盛り上にミョウガ、ゴーヤ、枝豆を振りかける