七十二候の昼餉
山菜の王道わらびの一本漬け
所要時間:30分
- 材料
- わらび(200g)
醤油(大さじ3)
酒(大さじ3)
みりん(大さじ2)
ショウガ(1かけ)
赤唐辛子(1本)
この侯について
第二十二候(小満初候)5月21日~5月25日
蚕起桑食(かいこおきて くわをくう)
旬の食材:わらび
蚕の繭は青々とした桑の葉がある5月~10月が生産の時期です。繭づくりが始まる時期という候名の由来です。ちなみにこの時期に桑は赤黒い実をつけます。食べると甘酸っぱいキイチゴのような味です。
ヒラキのコメント
童謡「赤とんぼ」の2番には“山の畑の桑の実を小籠に積んだは幻か”という歌詞がありますが、私見では桑の実のなる頃はまだ赤とんぼは飛び始めていないのではないかと思うのです。1番は夕焼け小焼けの赤とんぼ で秋。2番は初夏でしょう。そして3番は“15で姉やは嫁に行き”ですから、「赤とんぼ」という曲名はちょっと違うような気もします。蚕は古代中国で人工的に品種改良されてできた蛾の幼虫で、世界で唯一虫の家畜です。ですから蚕は自然状態では生きられません。親の蛾を自然の中に放しても、自力でエサも探せないし、交尾する相手を探すこともできません。人間の下で人間が摘んだ桑の葉を与えられ繭を作る、それだけが蚕に許された生命の形なのです。
作り方
<わらびの1本漬け>
- たっぷりの熱湯に重曹を3gほど入れ、生のわらびを入れてすぐに火を止め、一晩あく抜きする
- 調味料を合わせ、ショウガと赤唐辛子を刻んで落とす
- あく抜きしたわらびの芽の部分を切り落とし、合わせ調味料に漬ける
- 2時間ほどで食べごろになります。