七十二候の昼餉
身欠きニシンと戻し山菜の炊き合わせ
所要時間:30分
- 材料
- 身欠きニシン(ソフト)
塩漬けフキ
塩漬けワラビ
生しいたけ
*調味料*
砂糖、酒、醤油、みりん
出汁(コンブ水出汁 800cc)
この侯の名前
第一候(立春初候)2月4日~2月8日
東風凍解(はるかぜ こおりをとく)
旬の食材:身欠きニシン
「東風とは、春風のこと。でも春風というのは(春一番のように)南から吹く暖かい風のはずなのに、なぜ東風と呼ぶかというと・・・もともと七十二候が中国から渡ってきた暦であることの名残りです。・・・春は東を司る」(『日本の七十二候を楽しむ』東邦出版)
ヒラキのコメント
私は北海道生まれなので、“早春はニシン”と自然にイメージします。水揚げされる小樽港では、この時期だけさっと酢で締めたニシンの刺身を食べられます。亡くなった父はニシンが大好物で、家族で西ドイツ(当時)で暮らしていた時、たまたま町の魚屋で生のニシンを売っていて、母が父のためにそれを塩焼きにしました。そうしたら大家さん(もちろんドイツ人)が飛んできて「匂いがひどいと他の借家人たちから苦情が来ている」と注意されました。というわけで西ドイツでの焼き魚はその日が最初で最後でした。
作り方
- 身欠きニシンは、食べやすい大きさに切り、熱湯にくぐらせてアクと油を抜く
- 塩漬けフキと塩漬けワラビは塩抜きしておく
- 生シイタケは軸を切り落としておく
- 鍋に調味料と出汁を入れ、ニシンを入れて煮つける
- ニシンを取り出し、そこにフキ、ワラビ、生シイタケを入れて煮込む
- 最後にニシンを戻して味を調整する
(注):塩蔵した山菜の塩抜きは、まず鍋にお湯を沸騰させ、さっと湯がいて火を止め、そこに水を流しながら塩を抜いていきます。