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七十二候の昼餉

山形の味「笹竹ご飯」

山形の味「笹竹ご飯」

笹竹(ネマガリダケ)

所要時間:50分

材料
白米(3合)
笹竹
ニンジン
油揚げ
*調味料*
(醤油、みりん、酒)、出し汁、サラダ油

この侯について

第二十四候(小満末候)5月31日~6月5日

麦秋至(ばくしゅう いたる)

旬の食材:笹竹(ネマガリダケ)

 

「麦秋」麦の実る季節という意味です。秋撒き小麦は初夏が実りの季節なので、この時期が「麦秋」となります。かつて二毛作(水稲と小麦を1年のうちに交代で栽培する)の農家では、田植え準備と麦刈りが重なり、寝る時間もない忙しさの時節でした。

 

ヒラキのコメント

ヒラキ個人的には「麦秋」と言えば小津安二郎の同名の名作映画が思い浮かびます。原節子が“紀子”を演じる三部作の2番目、1951年の作品です。そのラストシーンで原節子の両親役の菅井一郎と東山千栄子の夫婦が、郷里奈良大和の刈り入れ間近の黄金色の麦畑を眺めながら、来し方を回想します。自分たちは東京での生活を終えて郷里大和へ戻り、娘(原節子)は上司から持ち込まれた高知の名家出身、大会社のエリート社員との縁談を断り、自分の選んだ兄の同僚で親友の医者との結婚を実現すべく秋田へ向かう、実りを迎えた麦とこれから成長へと向かう稲、そんな親子の人生のそれぞれのステージを象徴するシーンです。

作り方

<いさき・かさごの煮つけ>

  • 水カップ2にコンブ10cmほどを入れて1時間漬け、出汁にする
  • 白米は、炊き始める30分前に洗って研いでおく
  • 笹竹は薄く斜め小口切りにする。ニンジンはささがきにする、油揚げは細切にする
  • 鍋にサラダ油少々ひいて熱し、笹竹・ニンジン・油揚げを入れて炒める
  • ニンジンがしんなりしたら調味料と出汁を入れ、10分ほど中火で煮る
  • 火を止めて煮汁を別にし、水を加えてカップ3を炊飯器に入れて米を炊く
  • 炊き上がったら煮汁を切った具材を混ぜ合わせる