七十二候の昼餉
マダイの旨味たっぷり潮汁
所要時間:30分
- 材料
- マダイ
昆布
長ネギ
三つ葉
*調味料*
薄口醤油、酒、塩(下処理用)
この侯について
第十七候(穀雨次候)4月25日~4月30日
霜止出苗(しもやんで なえいずる)
旬の食材:マダイ
「春になり気候が暖かくなると夜間の冷え込みもなくなり、霜が降りなくなる。農家では田植えを待つ稲も順調に育ち、苗代は若芽がまるでじゅうたんのように見える」(七十二候がまるごとわかる本 晋遊舎)米どころである東北から北海道にかけては、4月中に繰り返し寒の戻りによる晩霜に悩まされました。せっかく種まきして芽を出した稲や果樹や野菜が急に訪れる霜によって枯れてしまう被害も少なくありませんでした。霜止出苗には農家の祈るような思いが託されています。
ヒラキのコメント
利尻昆布の美味しさに目覚めたのは、5年ほど前です。それまでは昆布はどれも同じと思っていました。でも潮汁のように出汁で素材の旨味を引き出す汁物では、利尻昆布は断トツの力がありました。お値段もそれなりのものですが、それを払って余りある美味しさを味わえると、ヒラキは思っております。
作り方
<マダイの潮汁>
- マダイは塩を振って10分ほど置いて臭みを水分と一緒に吸い取る。食べやすい大きさに出刃で叩き切り、少々酒を振っておく
- 利尻昆布(15cm)を前夜から水に漬けて水出汁にする
- 長ネギは短冊に切り揃え、三つ葉はざく切りにしておく
- 鍋に水出汁と昆布を入れて加熱し、80度くらいで昆布を上げる
- 沸騰したらマダイを入れ、再び煮立つ直前に弱火にし、あくを取りながら3分ほど加熱する
- 薄口醤油と酒を垂らし、味を見て、長ネギと三つ葉を落として蓋をして火を止める