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七十二候の昼餉

金頭(かながしら)の唐揚げ

金頭(かながしら)の唐揚げ

金頭(かながしら)

所要時間:30分

材料
金頭
片栗粉
揚げ油

大根

この侯について

第二十九候(夏至次候)6月27日~7月1日

菖蒲華(あやめ はなさく)

旬の食材:金頭(かながしら)

 

菖蒲は「しょうぶ」とも「あやめ」とも読めます。しょうぶとあやめは同じ植物ではありません。ここで言う菖蒲(あやめ)は花菖蒲のことで、端午の節句に菖蒲湯にする菖蒲とは科も違います。花菖蒲、あやめ、カキツバタはすべてアヤメ科アヤメ属の花で、その違いは生息地にあり、湿地に生えるのが花菖蒲、半湿地に生えるのがカキツバタ、乾燥地に生えるのがあやめです。ちなみに菖蒲湯にする菖蒲はサトイモ科で、花は蒲(ガマ)の穂のようです。

ヒラキのコメント

子供の頃家の庭に黄色いあやめが咲いていました。あやめは水のあるところに咲くと思っていたので、なぜ水の無い庭でも咲き続けるのか不思議でした。花菖蒲とあやめは同じように見えて生育環境の違う別種だと知ったのは、ずいぶん経った中学生の頃です。ちなみに我が家にあったあやめは、近くの雑草原で咲いていた自然のあやめを、我が家を建てた大工さんが見つけて移植したものでした。

あまり馴染みのない名前ですね。頭が固いことからその名が付きました。ホウボウの近似種で、日本海でも太平洋でも普通に取れるのですが、体がホウボウより小ぶりで、骨が多く身の部分が小さいため、値段が安くあまり大都市圏へは流通していません。でもその味は上品で淡白、刺身は絶品です。今回は全体を丸ごと唐揚げにしてみました。あっさり味でお魚嫌いの子どもでも食べられそうです。

作り方

<金頭(かながしら)の唐揚げ>

  • 金頭は内臓を除き、両わき腹に包丁で切り目を入れ、よく水洗いして塩をふって20分ほどおく
  • 水分を良く拭き取り、片栗粉を全体にまぶす
  • 揚げ油を170度くらいに熱し、魚を入れて中火でじっくりと揚げる
  • 泡が立たなくなり、身が浮いてきたら油を切って、皿に盛り、おろした大根をかける