七十二候の昼餉
さわらの塩焼き大根おろしかけ
所要時間:30分
- 材料
- さわら
大根
*調味料*
塩、小麦粉、食用油、しょうゆ
この侯について
第七候(啓蟄初候)3月5日~3月9日
蟄虫戸啓(すごもりむし とをひらく)
旬の食材:さわら
冬ごもりしていた動物たちがゆっくりと起きだす季節。「蟄」とは虫が冬寒くなって土の中に隠れる様を表す漢字です。この場合虫は昆虫に限らず小動物を指します。かつての我が家では、毎年この時期になるとどこからかガマガエルが庭に姿を現し、家人を驚かせたものでした。
さわらの塩焼き おろしかけ
「鰆」(さわら)文字通り春の魚です。日本近海の深いところを回遊していますが、春から初夏にかけて、産卵のため沿岸の浅いところへ近づいてきます。そのため春になると捕獲しやすい魚、というわけです。さわらは焼くと旨味が増すので、香ばしく焼いて、大根おろしをかけていただくのが旬の味わい方です
ヒラキのコメント
かつて昆虫少年だったヒラキにとって、啓蟄こそ新しい年の始まりでした。小学生の頃は湧き水の湿地で冬を越す、ザリガニやカエルの卵を取ってきて、孵化を待ったり、雑木林のたい肥の中からカブトムシの幼虫を見つけてきて、夏まで飼っていたりしました。小学校の高学年からは、本格的に昆虫採集を始め、春先の活動開始の前に、採集道具の手入れをし、採集地案内を眺めていたのがちょうど啓蟄の頃です。大人になって虫取りはしなくなっても、やはりこの季節になると心がザワザワするのです。
作り方
<さわらの塩焼き おろしかけ>
- 大根は皮を剥いてすり下ろします
- さわらは塩を振って20分ほどおき、キッチンペーパーで浮いてきた水分をふき取り、小麦粉を薄くまぶします
- フライパンに油を敷いて、両面がきつね色になるまでこんがりと焼きます
- 皿に並べて大根おろしをかけ、少々醤油をたらします
(参考レシピ『粗食のすすめ旬のレシピ 春号』幕内秀夫/検見崎聡美 東洋経済)